「念のためもう一度確認するけど、本気でアンタは向こうには行かないつもりなのね」











部屋に、一人と一人になった。

一方通行はもういない。
彼の世界はもうここではない。
元の世界に戻った。

ベルンカステルは勝手にキッチンに立って紅茶を淹れている。
こいつ、私らをこっちに連れてきた張本人のくせにのんきなものだ。
まあ言っても仕方無いから、言わないけど。

そんなことを思いながら、久しぶりに自分の部屋に戻った私は、とりあえず窓を開ける。(ああ、あっちは今何時なんだろう)
こっちの世界はどれぐらい時間が経ったのだろうか。(一方通行は打ち止めに会えただろうか)
あああああああ。
やめろやめろやめろ。
向こうの世界のことは考えたくない。
リモコンどこだっけ。もういいやめんどくさい、手でつけよう。




「・・・・・・・・・・・・・・・・・?」


どうして。

ここは私の部屋だろう。

なんで。
なんでなんで。




           なんで、学園都市のニュースが流れるんだ

           そこは大人しく池袋とか新宿らへんでまた自動販売機が飛んでましたっていうニュースでも流しておいてよ。
           首無しライダーの特集でもいいからさあ


「どういう・・・」

「あの世界があなたを呼んでくれたってことよ。よかったじゃない、くすくすくす・・・」

「よかねえよ!気まずいわ!!」

「それで?どうするの?」

「めちゃくちゃ困ってるなう」

「なうとか言ってんじゃないわよ」



ほんとかんぜんに。
頭を抱えた。





「・・・にしても何であんた、そんな嬉しそうなのよ。つまらない」
「うるさい性悪」
「お黙りひねくれもの」
「あんたに言われたくないかな」
「顔、緩んでるわよ」
「そんなにガン見しないでよ」
「あとでまた引っ掻き回しに来てあげる」
「いえ、そういうの別にいらないんで・・・」




とりあえず、軽く寝てから考えようと思います。





繋がる世界




(本気でどういう顔して会いに行こう・・・)