「あんたが生徒会長?」
「・・・」
「あのヘアバンした女の子に聞いたよ」
歩いていたのを呼び止めて、私は目の前の銀髪長髪に話しかける。
音無が来る、結構前。
は、そこにいた。
「あなたも私の、敵になるの」
「まっさかあ」
ひらひらと両手を反して、は笑う。
「聞きたい事もあるし、あの子のやり方も気に入らないんでね」
「・・・そう」
「この世界について色々教えてくれないかな。・・・そしたら私もあんたに、戦い方でも、教えてあげるよ」
「死ぬ前の記憶が無いわけじゃないんだ」
はそう言った。
「死んだ瞬間の記憶だけは無い。それを取り戻さないと、私は元の世界に戻っても、なにも変われないと思う」
まあ死ぬ前の記憶があるからこそ、こうやって戦い方も教えられるんだけどね。
感覚の記憶だけじゃ、他人に教えたりできないだろうからさ------
広い花畑で。
シロツメクサの冠を作りながら、は笑う。
立華奏は振り返る。
との関係は、友人でも敵でも無かったが------間違いなく、背を預けられる、存在であったと。
03. 赤の盟約
元の世界でろくないきかたしてない夢主とか俺得です